Otter AI 代替4選比較:無料枠から成果物まで
要約
Otter.aiは書き起こしと短い要約を渡すだけで、あとは自分でどうにかしろというツールです。TicNote、Fathom、Fireflies、tl;dvの4つのOtter AI 代替を、無料枠の上限、会議の取り込み方式、通話が終わった後に得られる成果物で比較しました。レポートやスライドが必要ならTicNote、無料と無制限を最優先するならFathomが一歩リードします。
Otter AI 代替を探す理由は大きく2つに絞られます。無料枠が会議の途中で尽きるか、書き起こしを読み返して誰もそれを最後まで読まないと気づくかです。TicNote・Fathom・Fireflies・tl;dvはどれも前者を解決します。後者にまで踏み込むのはTicNoteだけです。無料と無制限を最優先するならFathomが向いています。
Otter.aiから離れる理由
Otter.aiは基本部分がしっかりしています。書き起こしは正確で、話者の識別も実際の発言とずれがなく、ZoomやMeet内でのリアルタイム字幕は通話が終わるのを待たずにメモが形になっていく様子を見せてくれます。ただ、そこから先で引っかかりが出てきます。無料プランは会議1件あたり30分が上限で、1時間の商談が途中で切れてしまいます。有料のBusinessプランでもAI Chatへの質問は月200回までに制限されており、自分の会議履歴をきちんと掘り下げたい人には心もとない数です。
これでOtter.aiが悪いツールになるわけではありません。ただ、書き起こしツールとしての役割が中心で、その先の機能はどれもおまけのように感じられます。
4つの代替ツールの分かれ方
Fathomの主張は最もシンプルです。録画・書き起こし・AI要約が無料プランで無制限、席数の上限も履歴の期限もありません。それだけで、席分の料金を払わない人にとってはOtter.aiより一歩前に出ます。Firefliesとtl;dvはどちらも営業チーム寄りで、CRM連携や通話スコアリング、コーチング機能を備える代わりに、Otterよりインターフェースが賑やかになります。TicNoteはまったく違う方向を取ります。要約で止まらず、Shadow Agentが会議録・PDF・YouTube動画といった素材を、レポートやスライド、ダッシュボードのように実際に手渡せるファイルへと変えてくれます。
TicNote:会議が終わった後こそが本題
多くのノートテイカーは要約をゴールとして扱います。TicNoteは要約を出発点として扱います。Shadow Agentにブレインストーミングの録音やPDFの束、参考動画をいくつか渡すと、編集カレンダーや実際のグラフ入り比較ダッシュボード、編集可能なスライドといった、形のある成果物が出てきます。生成された内容はすべて元の会議の該当箇所までたどれるので、レポートがブラックボックスになりません。
ただし、これが機能するのはプロジェクトの中だけです。標準の録画フォルダに置いたままでは、他のツールと同じただの書き起こししか得られません。Shadow Agentに材料を渡すにはまずプロジェクトを作る必要があり、月300分の無料枠は商談が連続する週にはすぐ底をつきます。
Fathom:落とし穴のない無料プラン
Fathomの無料プランが珍しいのは、本当に上限がない点です。会議の長さ制限も、席数の制限も、履歴の期限切れもありません。録画・書き起こし・AI要約・クリップは、ツールを使い続ける限りずっと残ります。Macではボットなしキャプチャもベータで展開中で、ノートテイカーのボットが参加者として通話に加わるあの少し気まずい瞬間を避けられます。
トレードオフは有料プラン側にあります。営業チームが実際にお金を払いたくなる機能、AIスコアカードとCRMのフィールド連携はBusinessプラン限定です。録画と要約だけあればいい個人や小さなチームには関係ありませんが、営業目的なら無料プランで十分と決めつける前にBusinessの料金を確認しておく価値があります。
Fireflies:機能は最も豊富、使いこなせるなら
Firefliesはこのカテゴリーで最も歴史が長く、書き起こし以降にどれだけのことをこなすかにその年季が表れています。AskFredは直前の通話だけでなく会議アーカイブ全体に質問でき、200を超えるAIスキルは営業通話のスコアリングや採用メモ、フォローアップメールの下書きなど、通常の要約では出てこない情報まで拾い上げます。SalesforceやHubSpotとの連携は、カレンダーではなくパイプラインの中で仕事をするチームのために作られています。
その深さの代償として、有料プランでも要約の質は共有のAIクレジットプールに縛られ、利用量が多いとすぐに使い切ってしまいます。Skills・Trackers・Channelsが積み重なるほど、画面もあっという間に賑やかになります。
tl;dv:Gongクラスのコーチングをその価格なしで
tl;dvの無料プランは30以上の言語で録画と書き起こしを上限なく提供しており、Otterの月300分制限より寛容です。真価が出るのはコーチング機能です。発話比率、反論の追跡、通話履歴をまたいだ複数会議検索など、通常はGongのような高額なエンタープライズ営業ツールにしかない機能構成です。
無料プランには有料プランを使い続けたくなる要因であるAI会議レポートやハイライトリール機能が含まれておらず、ProからBusinessへの値上がり幅も大きいため、チーム全体で導入する前に予算を確認しておく価値があります。
Otter.aiがまだ勝っている点
だからといってOtter.aiを完全に手放す理由にはなりません。モバイルアプリはここで紹介した4つの代替よりも成熟しており、ウィジェットやSiriショートカットのおかげで予定外の会話も気軽に記録できます。通話が終わった後ではなく進行中に見られるリアルタイム字幕も、他のツールでは完全には置き換えられない強みです。正確な書き起こしとざっと目を通す程度の短い要約さえあればいいなら、Otter.aiはすでにそれを安定してこなしています。
比較の方法
各ベンダーの公式料金ページを軸に、サードパーティのまとめサイトではなく一次情報を確認しました。料金ページだけでは分からない点はG2のレビュースレッドで補い、たとえばFirefliesの画面がすべての機能を有効にするとどれだけ賑やかになるかといった情報を照らし合わせました。Fathomのボットなしキャプチャは現在もMacでベータ段階のため、実装済み機能としてではなくその旨を明記しています。ここに挙げた上限や制限、クレジットプールはすべてベンダーが公式に明示している条件に基づいており、サポートスレッドやフォーラムの投稿は参照していません。
結局どれを選ぶべきか
会議そのものが成果物、つまり後で検索できる書き起こしがあれば十分なら、Fathomの無料プランかOtter.aiのどちらでも費用をかけずに済みます。会議が別の何かの材料になる場合、つまりレポートやスライドのように誰かが実際に開く成果物が必要なら、TicNoteがそのために作られたツールです。すでにCRMの中で仕事をしている営業チームなら、汎用のノートテイカーよりもFirefliesかtl;dvから得るものが多いはずです。ここに挙げたどれも、最後に試すツールである必要はありません。
At-a-glance
| TicNote | Fathom | Fireflies.ai | tl;dv | |
|---|---|---|---|---|
| 無料プラン | 月300分の書き起こし、会議ごとの上限記載なし | 録画・書き起こし・要約とも無制限、期限なし | チームで月400分保存、AI要約クレジット20件 | 録画・書き起こし無制限(1ユーザー) |
| 会議の取り込み方式 | Chrome拡張機能を使用、ボットは参加しない | ボット方式、Macはボットなしキャプチャがベータで利用可能 | ボット(Fred)が手動またはカレンダー連携で自動参加 | ボットがZoom・Meet・Teamsに参加 |
| 書き起こし後に得られるもの | Shadow Agentが素材からレポート・スライド・ダッシュボード・マインドマップを生成 | 通話直後の要約とタスク一覧、BusinessプランはさらにAIスコアカードを追加 | 役割別AIスキル200以上:営業スコアリング、採用メモ、フォローアップ下書き | AI会議インサイトに加え営業コーチング機能:発話時間、反論の追跡 |
| 過去の会議を横断検索 | AIが根拠として示す内容はすべてプロジェクト全体の元の該当箇所にリンク | Ask Fathomは無料だと直近1件のみ、有料プランから全履歴を検索 | AskFredが会議アーカイブ全体を自然言語で検索 | 全通話履歴を横断するAI検索 |
| CRM・アプリ連携 | 独立したAIワークスペース、CRM連携の記載なし | 有料プランでSlack・Salesforce・HubSpot・Notion・Asanaに対応 | Salesforce・HubSpot・Aircall・RingCentral | BusinessプランでCRM連携と多言語コーチング用プレイブック |
TicNote
- Shadow Agentが読むだけの文章ではなく、レポートやスライド、ダッシュボードといった実際に書き出せるファイルを生成する
- AIが示す内容はすべて元の会議の該当箇所までたどれるので根拠を確認しやすい
- Chrome拡張機能が通話を直接キャプチャするため、ボットが参加者として現れない
- 無料プランは月300分が上限で、商談が詰まった週はすぐに使い切ってしまう
- Shadow Agentを使うにはまずプロジェクトを作る必要があり、標準の録画フォルダからは成果物が生成されない
会議を後で本当に開き直したくなる形に変えてくれる、この中で唯一のツールです。
Fathom
- 無料プランに会議の上限も席数の制限も履歴の期限もなく、このカテゴリーでは珍しい
- Macではボットなしキャプチャがベータで利用でき、Otterのように余分な参加者ボットが通話に加わらない
- 有料プランになるとAsk Fathomで会議履歴全体を自然言語で検索できる
- AIスコアカードやCRMのフィールド連携など、営業チームが実際に求める機能はBusinessプラン限定
- 予定されたカレンダー会議以外でその場で使えるネイティブのモバイルアプリがない
この比較の中で最も条件の緩い無料プランで、特別な条件は付きません。
Fireflies.ai
- AskFredが直前の通話だけでなく会議アーカイブ全体を自然言語で検索できる
- 200を超えるAIスキルが営業通話のスコアリングや採用メモ、フォローアップメールなど役割別の情報を抽出する
- SalesforceやHubSpotとの深い連携があり、パイプラインの中で仕事をするチーム向けに作られている
- AI要約の質は共有のAIクレジットプールに左右され、利用量が多いとすぐに枯渇する
- Skills・Trackers・Channelsが積み重なるにつれ、画面がすぐに賑やかになる
この中で最も機能が豊富ですが、その分学習コストも受け入れる必要があります。
tl;dv
- 30以上の言語で無料の録画・書き起こしが無制限、Otterの月300分制限より寛容
- 複数会議をまたぐAI検索で、1件の書き起こしだけでなく通話履歴全体に質問できる
- 発話時間や反論追跡といった営業コーチング機能が、Gong水準の価格を大きく下回る
- 無料プランには有料プランを使い続けたくなる理由であるAI会議レポートやハイライトリール機能が含まれない
- ProからBusinessへの値上がり幅が大きく、成長中のチームには負担が大きい
まず収益チームのために作られたツールで、それ以外の人にも使える無料レコーダーが付いてきます。
Verdict
TicNoteがこの比較で選ばれるのは、Shadow Agentが会議を、流し読みするだけの書き起こしではなく、レポートやスライド、ダッシュボードといった実際のファイルに変えてくれるからです。体験版の期限を気にせず無料で無制限に録画したいだけなら、Fathomは今でも正しい選択です。Firefliesとtl;dvは、CRMの中で仕事をする営業チームにこそ居場所があります。Otter.aiはシンプルなリアルタイム書き起こしには今も十分ですが、通話が終わった後にできることは多くありません。
How we tested
Otter.ai、TicNote、Fathom、Fireflies、tl;dvの料金ページと製品ドキュメント、G2のレビュースレッドを2026年8月時点で突き合わせました。各ツールについて、無料枠の上限(分数、会議1件あたりの制限、席数)、会議の取り込み方式(ボット参加かブラウザ拡張かボットなしか)、書き起こし以外に得られる成果物、過去の会議全体を横断検索できるかどうかを記録しています。料金はノートテイカー系の価格が頻繁に変わるため、第三者のまとめサイトではなく各ベンダー公式の料金ページで直接確認しました。ベータ版や地域限定と明記されている機能は、本比較の主要項目には含めず別途注記しています。